北朝鮮、ロシア戦死者遺族にタワマン贈与…親たちは「そんなもの要らない」
「党の配慮で名誉の戦死を遂げた軍人すべてに、永遠の政治的生命のしるしである党員の名誉を与えることとなった。党は、現在建設中の和盛(ファソン)通り(のタワマン団地)が完成すれば、あなたがたを平壌に呼んで平壌市民として住まわせると決心した」
(参考記事:金正恩氏、日本を超えるタワーマンション建設…でもトイレ最悪で死者続出)
ここで言う「党」は、文脈から金正恩総書記を指すものと思われる。
当局は遺族に「党の配慮に感謝して、任された哨所(職場)で頑張ってほしい」と伝える一方で、このことを外部に話すなと何度も釘を刺された。
平壌は、思想や成分に問題ないとお墨付きを得た「選ばれし者」だけが住むことを許される特別な都市だ。
平壌市民証、党員証を得たところで亡くなった息子が生き返るわけではない。「平壌に住めて羨ましい」との周囲の心無い声に、遺族は「まだ21歳だった息子を失ったのにそんなもの必要ない」と怒りと悲しみをあらわにしているとのことだ。