北朝鮮国民も泣き崩れた「最貧母娘」の悲惨な生活実態
そこで彼女らが目の当たりにしたのは、床に倒れている母子の姿だった。娘のリさんは既に冷たくなっていたが、母のキムさんはまだわずかに意識があったた。女盟のメンバーたちは急いで病院に運んだものの、結局帰らぬ人となった。(参考記事:飢えた北朝鮮の一家が「最後の晩餐」で究極の選択)
北朝鮮では、オンドル(床暖房)に使う練炭が原因の一酸化炭素中毒が非常に多く、人民班(町内会)で見回り活動を行っている。夜中に家々を回って声をかけ、返事がなければ住民が中毒で倒れているものと見なし、玄関ドアを蹴破って救出するという荒っぽい手法を用いているが、命には変えられない。(参考記事:「焦げ臭い匂い取り締まり班」の活動を妨害する知人の犯罪)
悲惨な現場
だが、近隣住民は何らかの理由で母子が中毒になっていることには気付けなかったようだ。また、母親は足が悪く、一酸化炭素が室内に充満していることに気づいたとしても、逃げられなかった可能性も考えられる。